町長の行政報告(令和8年第2回定例会)
1.いの町物価高騰対策商品券事業について
物価高騰対策の一つとして、令和8年4月1日時点でいの町住民基本台帳に登録されている方に、一人当たり1万円分の町内登録事業者で利用できる商品券を交付しました。
対象者は2万381人で、商品券は世帯単位でまとめて、対象者が属する1万147世帯の世帯主宛てに4月27日に発送し、5月下旬には大部分の世帯にお届けすることができました。
6月になっても届いていない、不在などで受け取りができなかった場合は、ほけん福祉課窓口で対応いたします。また、対象世帯への再通知も行います。
現在、町内159箇所の商品券取扱事業者の店舗で幅広く利用されており、物価高騰対策として食料品等の購入など町民の皆様の生活支援はもとより、地域経済の支援にも繋がっているものと考えています。
なお、商品券は、使用期限が令和9年1月末までとなっておりますので、期限内にもれなくご使用いただけるよう、登録事業者とも協力して周知に努めてまいります。
2.南海トラフ地震による高知県内の被害想定について
最大クラスの南海トラフ地震が発生した場合の県内の被害想定については、県において独自の見直しが行われ、本年3月24日に公表されました。今回の被害想定は、国が昨年3月に公表した新たな被害想定を基礎とし、県が昨年10月に公表した最大クラスの震度分布など、県内の詳細なデータを踏まえて見直されたものでございます。
公表結果によりますと、本町における最大クラスの被害想定は、冬の深夜に発生した場合において、建物被害では全壊・焼失棟数が約5,900棟、人的被害では建物倒壊等による死者数が約350人、負傷者数が約1,700人、発災1日後の避難者数が約7,900人とされており、平成25年に公表された被害想定を上回る結果となっております。
被害が増加した主な要因としては、震度分布の見直しにより震度7の対象区域が拡大したことに伴い、全壊棟数が大幅に増加したことが挙げられます。
また、今回新たに示された災害関連死については、国の想定と同様に過去の地震事例を基に推計され、本町では約20人から40人とされています。
町といたしましては、今回の県の見直し結果を踏まえ、地域防災計画をはじめとする各種計画の見直しを行うとともに、防災意識の啓発や住宅の耐震化支援など、被害の軽減に向けた取組を引き続き推進し、町民の皆様の安全・安心の確保に努めてまいります。
3.高知県消防広域化について
県内の常備消防組織の一元化を目指す消防広域化につきましては、5月12日に県内市町村長等が出席する第1回高知県消防広域化に関する実務協議会が開催され、その後、各方面別部会及び専門部会が順次開催されました。
実務協議会では、県が推奨する消防本部の統合時期や進め方をはじめ、広域連合及び法定協議会の規約に関するスケジュール案、さらには実施計画案に係る個別論点等について説明が行われました。スケジュール案では、令和10年4月の広域連合の設置に向けて、令和9年6月までに広域連合及び法定協議会の設置に必要な議会の議決を得る必要があるとされております。また、実施計画案に係る個別論点として、職員の処遇の均一化や三交替制勤務の導入、分賦金の算定方法などについて、本年12月頃までに実務協議会等において検討、整理が進められる予定となっております。
検討内容の詳細につきましては、本定例会の終了後に開催される常任委員会で改めてご説明させていただく予定でございます。
町といたしましては、分賦金の算定をはじめとする具体的な検討、整理が本格化する中で、特に広域化による財政面への影響や消防力の向上をはじめとする町民サービスへの効果等について、引き続き慎重に見極めてまいりたいと考えております。
4.いの町の地域公共交通について
いの町を含む高知県中央地域の公共交通については、少子化・人口減少による利用者の減少、乗務員不足、新型コロナや物価高騰が追い打ちをかける交通事業者の収益悪化等喫緊の課題を抱えています。
このため令和7年度から、県が事務局となり、学識経験者や国、県、中央地域の沿線自治体、交通事業者を中心に協議する「路面電車あり方検討会」や担当課長レベルで協議する「将来の公共交通の姿に関する関係者ワーキンググループ」を設置し、高知市が路線バスについて検討する「リ・デザイン分科会」等とも連携しながら、路面電車、路線バスの将来のあり方や交通事業者支援について検討を行ってきました。
路面電車については、昨年、現路線を5年間程度維持する方針を決定したうえで、全線維持あるいは一部路線の縮小のパターンで設備投資にかかるコストや社会便益、まちづくりとの連携等の調査を踏まえ、10年後等長期的な姿の検討が行われています。
その中で、今後の公共交通を維持していく方策として、電車とバスの役割分担を明確化し、電車・バスの並走区間の解消や、幹線・支線機能の整理、バスの運行効率化等についても検討がされています。
並走区間については、路面電車の伊野・朝倉間における県交北部交通のバスとの並走も検討対象となっており、バスの並走を廃止した場合の影響や代替策について試案が検討されています。
バス路線については、運転手不足などの影響により、運行本数の削減が必要となっております。このため、利用者数が減少している路線については、持続可能で効率的な運行を確保する観点から、路線の見直しを検討しているところです。
協議検討の結果は、今年秋頃、路面電車の10年後のあり方として公表され、今年度中に改訂される県・高知市の各地域公共交通計画で整理される予定となっています。町としましても、持続可能で町民が利用しやすい公共交通を目指し、沿線自治体とも協調しながら、本年度改訂するいの町地域公共交通計画で今後のあり方や実施施策を示してまいります。
5.いの町ふるさと納税について
本町のふるさと納税の実施状況について、報告いたします。
令和7年度の寄附受入件数は1万3,163件、寄附受入金額は3億1,449万1千円となっております。
前年度と比較しますと、件数では88.78%、金額では87.39%となっております。
こうした状況の背景には、物価高騰による家計の節約志向から、寄附者様が価格対効果、お得感をより重視する傾向へ変化したことに加え、全国の自治体間におけるポータルサイト上での競争が一段と激化していることが影響したものと分析しております。
こうした状況の中、外部から積極的に資金を獲得する手法として、ガバメントクラウドファンディングにも取り組みました。
町道瓶ヶ森線及び瓶ヶ森西線の整備費用への活用を目的として実施した、「UFOラインを守ろうプロジェクト」では1,685万4千円、紙のこいのぼりイベントの実施費用への活用を目的として実施した、「紙のこいのぼりをこれからもプロジェクト」では551万2千円と、多くの温かいご支援を賜りました。
これらガバメントクラウドファンディングによる寄附金は、貴重な自主財源として、関連事業の実施に充当してまいります。
返礼品の状況につきましては、本町の特産品であるトイレットペーパーやティッシュ等の「紙製品」が引き続き高い支持をいただいており、寄附全体の約7割を占める基幹返礼品となっております。また、紙製品以外につきましても、マンゴー、アイスクリーム、お米、文旦、トマトといった町内の魅力あふれる品々が、多くの寄附者様に選ばれております。
令和8年度につきましても、新規事業者及び返礼品の掘り起こしを進め、引き続きガバメントクラウドファンディングを実施し、地場産業の振興やまちの活性化、さらには住民サービスの向上につながるよう、一層力を入れて取り組んでまいります。
6.伊野南墓地公園について
伊野南墓地公園の使用者募集につきましては、返還された5区画について、4月1日から4月24日まで申込みを受け付け、57名の申込みがございました。
区画決定の抽選会を5月17日に行い、5区画の使用者を決定いたしました。
これによりまして、全753区画の内、町の事業で無縁納骨堂へ収蔵された無縁仏の相続人が現れた場合に使用する6区画を除き、747区画全ての使用者が決定いたしました。
伊野南墓地公園の空き状況について、毎年、町民の方からお問い合わせもいただいており、今回も多くの方にご応募いただいたこともございますので、今後も、空きが出ましたら公募の実施を検討したいと考えております。
7.仁淀川下流衛生事務組合衛生センター建設工事請負契約について
仁淀川下流衛生事務組合が運営する「仁淀川下流衛生事務組合衛生センター」は、昭和55年の供用開始から約 45年が経過し、施設の老朽化に伴い更新計画を進めてまいりましたが、このたび施工業者が決定いたしました。
公募型指名競争入札により、令和8年3月18日にクボタ環境エンジニアリング株式会社大阪支社他1者で入札を実施した結果、クボタ環境エンジニアリング株式会社大阪支社が68億9,252万3,000円で落札しました。
これを受け、令和8年4月3日の組合臨時会において、令和13年3月31日を工期限とする工事請負契約を締結いたしました。
新施設の建設により、安定的かつ効率的なし尿処理体制を構築し、公衆衛生と生活環境のさらなる保全を図ってまいります。
8.令和7年国勢調査 人口速報集計結果について
先月29日に令和7年国勢調査の速報値が公表され、本町の人口は前回令和2年の21,374人から7.9パーセント、1,684人減の19,690人となりました。
人口が2万人を下回るのは平成16年の合併以前の時代も含め、統計開始後、初めてのことであり、厳しい結果であると受け止めています。
現在の少子高齢化等の状況を踏まえれば、人口の減少は当面は続くと考えられますが、本町は高知都市圏に隣接する強みや豊かな自然・文化を持つ地域であり、これらを活かした「選ばれる町づくり」を進めることで、人口減少時代においても町民の皆様一人ひとりが豊かに安心して暮らせる持続的な発展を目指してまいります。
最後に、今回の国勢調査の実施にあたり、多大なるご尽力いただきました調査員・指導員の皆様、関係機関の皆様に対しまして、心より厚く御礼申し上げます。
9.いの町子ども議会の開催について
未来を担う町内の子どもたちが子ども議会を通じて、いの町の将来を考え質問することで、まちづくりへの関心を高めるとともに、中学生の町に対する要望や意見などを聴取し、今後の町政運営の参考にさせていただくことを目的としています。
隔年開催としており、本年がその開催年となるため、8月4日(火)午後1時30分から子ども議会が開催できるよう、現在準備を進めているところでございます。
10.あいの保育園改築事業について
あいの保育園では、令和7年6月から新園舎の改築工事が進められ、令和8年4月末に無事完成いたしました。その後、関係者の皆様による引越作業が行われ、令和8年6月1日より新園舎での保育がスタートすると伺っております。
新園舎では、これまで以上に安全で快適な保育が行われ、園児の皆さんがのびのびと過ごせることを期待しております。
なお、令和8年度は旧園舎の解体撤去工事と外構工事、家屋事後調査を予定しております。近隣住民の皆様には、引き続き関連工事へのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。




